
千葉 税理士の真相
王政や首長制をとる国では、政府の閣僚ポストを王族で占める国が多く、政府の経済政策は王族の意のままといった状況もめずらしくない。
こうした状況のもとでは、望ましい経済発展に向けての適切な経済政策がとられる可能性は少ないといわざるをえない。
むしろ、武器輸入に走って外貨収入を乱費するなど、目先の利益にとらわれやすく、経済の不振は原油の値上げ、もしくは増産によって切り抜げようとするきらいがある。
イラクのクウェート侵攻以降、サウジアラビアをはじめとする国々は湾岸戦争の資金負担や復興経費などで対外債務が増えて国の財政は困窮している。
国の復興のため九二年以降外国の資本を積極的に受け入れる動きが強まっているが、外資導入に反対の保守的な声もある。
中東が石油依存型の経済から脱却するには、海外から積極的に投資を受け入れるのも一つの手である。
それには、中東地域の平和が最低限の必要条件となる。
中東が安定すれば、外国からの投資も増え、これまで停滞していた経済も成長する。
イスラエルの和平が九三年に実現したように、中東諸国間の関係が改善されれば、それは経済発展にとってプラス材料になるのは間違いない。
そして、石油に依存するのではなく、石油を活用した自立的な経済へと転換をはかっていく必要がある。
エルサレムは歴史に調弄されつづけた都市である。
ユダヤ教の裂地である、そこを追われたユダヤ人たちは、別天地を求めて世界各地にちりぢりに移り住んだが、そこでも迫害を受けるのでユダヤ教の聖なる地、シオンの丘に帰ろうという運動が起こる。
イギリスはその応援をした。
ところがエルサレム周辺にはすでにアラプ系のパレスチナ人が住んでいる。
これが中東問題の始まりマある。
さらに、この地域が軍事・交通上の要衝であるばかりか、後背地には石油や天然ガスをはじめとする豊富な資源をかかえている。
それゆえこの地域をめぐる思惑が複雑に交錯しあった。
ユダヤ人の帰郷をめぐる問題は、とうてい当事者同士で解決のつく問題ではなかった。
当初は列強の一つ、英国がこれにあたろうとしたが失敗し、結局はできたばかりの国際連合が乗り出すことになった。
いわゆるパレスチナ三分割決議がそれである。
しかし、このような両者に妥協を強いる協定はたちどころに崩れた。
両者は武力による解決に走った。
これがその後何度も繰り返されることになる中東戦争の始まりで、今日まで実におびただしい量の血と涙が流された。
この両者のあいだのまさに骨肉の争いは第三者にもどうすることもできない感さえあった。
ところが、一九九三年九月、PLO(パレスチナ解放機構)とイスラエルのあいだで歴史的ともいうべき合意が発表された。
それは、イスラエル占領地域、ガザ・エリコでのパレスチナ人による暫定自治を認め、イスラエル軍は撤退を行うという内容のものである。
今回の合意の背景には、ノルウェーという意外な国による地道な尽力があった。
また、両当事国の共通の脅威としてイスラム原理主義勢力が台頭してきたことも大きな要因の一つである。
さらには、いずこも同じ事情、つまり経済の停滞も遠因になった。
食べるものもろくに食べられないのに、いがみあいをつづけていてもしかたがないというわけだ。
とはいえ今回の合意は、比較的交渉のしやすい地区をまず最初に扱った結果であり、より微妙な調整を要する地域は後回しになっている。
また、この合意を裏切り行為として過激な反対運動を起こしているグループも少なくない。
肝心のエルサレムをどうするかについて触れられていないのも大きな不安材料として残っている。
いずれにせよ、この和平協定はけつして問題の全面的な解決ではない。
しかしながら、それでも全面解決に向けての大きな第一歩である。
歴史が古く、文化水準も比較的高いこの地域が、恵まれた立地条件をうまく利用して目覚ましい経済発展を遂げる可能性も小さくない。
それもこれも、この暫定自治が定着していくかどうかにかかっており、また逆に暫定自治の定着は経済の安定、成長しだいという面もある。
このところ日本人の海外旅行先の人気ナンバー1は、ハワイでも米国でも欧州でもなく、オーストラリアだそうだ。
青い空と海、果てしなく広がる大地、その豊かな自然と高い生活や文化水準とマッチし、そしてなにより日本から近くて時差がないのが最大の魅力になっている。
ところが、そのオーストラリアの国家元首があのエリザべス女王であることは、ピーチにあふれる日本人の新婚カップルにもあまり知られていない。
オーストラリアはもともと、米固と同じように先住民がいたにもかかわらず、英国からの移民を中心に一方的に建国した移民国家である。
建国以来今日まで、政治的には英国王のもとでの立憲君主制のかたちを取り、経済的にもコモンウエルス(英国連邦)の一員として英国との密接な関係をつづけてきた。
その間、移民については白人以外は認めないという白豪主義の方針を取っていた。
低賃金労働力の流入阻止と人種差別政策である。
ところが近年、英国経済の長期的な凋落傾向とはうらはらに、近隣のアジア諸国、とくに日本やアジアNIESなどの目覚ましい経済発展により、貿易の相手国がアジアに変わった。
その結果オーストラリアはしだいに英国やヨーロッパへの帰属性を弱め、白豪主義を捨てて、アジア系有色人種の移民を認めるようになった。
まさに「遠くの親戚よりも近くの他人」といったところかもしれない。
一九九一年末、悪化する圏内経済の責任を取るかたちで退陣したホ−ク連立政権に代わってK労働党政権が誕生してからは、オーストラリアのこうした傾向がいっそう強まった。
K首相は、アジア太平洋寄りの方針を明確に打ち出す一方で、英国との親戚関係を名実ともに絶つかまえにある。
二十一世紀の開始と同時にオーストラリアは完全な共和制に移行し、国旗から従属の証であるユニオンジャックも消える可能性が強くなってきた。
現在のオーストラリア経済は、他の先進経済と同様、けっしていい状況にあるとはいえないが、それでも一時はふた桁を超えていた失業率も財政政策のおかげで最近はかなり下がっており、景気回復の兆しがはっきりみえるようになっている。
しかし、どちらかというと原材料や農産物といった加工度の低い商品を輸出し、輸入は製品輸入が主体という貿易構造のため、輸入が比較的早く回復するのに対し、輸出の方は先進工業国の長引く不況の影響で回復がどうしても遅れる。
この結果、経常収支の赤字がしだいに問題になりつつある。
その意味でもオーストラリアはアジア太平洋地域との水平分業を推し進めていく必要があるといえよう。
東南アジア諸国に日本、韓国、米国までを巻き込んでのAPEC(アジア太平洋経済協力閣僚会議)に対するオーストラリアの期待は大きい。
技術革新とは、新しい生産方法の開発や新しい市場・販売経路の開拓を行って経済成長に貢献することをいう。
近代におげる人間社会の発展は、この技術草新に負うところが大きい。
とりわけ今世紀に入ってからは、人類の行く手まで左右しかねないような重大な技術革新が次々に起こった。
コンピュータ、原子力、宇宙開発技術、新素材、バイオテクノロジーなどである。
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